はじめに
海外でいつかビジネスを行おうと思っている経営者の方は多いですが、
実際問題、言語、文化、習慣などの違いからなかなか一歩踏み出せない方が多いと思います。
そこでこのような方に向けて、イギリスの教育機関やヨーロッパ・アジアのクライアントと実際にビジネスをしてきた我々の経験をもとに、どうやってそれらを乗り越えることができるのか解説をします。
「やっぱりなんとなく難しそう」ではなく、「こうやればいいのか」と思ってもらえる内容になっているかと思いますので、最後までぜひご覧ください。
海外ビジネスで最初にぶつかる壁1:言語の壁

実は海外ビジネスにおいて、英語力はそこまで重要じゃない?
海外ビジネスを諦める理由として、一番多いのが「英語が話せないこと」ではないでしょうか。
この記事を読んでいるあなたも、このように感じているかもしれません。
ですが結論から言うと、英語力は海外ビジネスにおいてそこまで必要ありません。
厳密には、周りに英語が流暢に話せる人やパートナーを置く必要はありますが、
あなた自身が英語力を必ずしも保有する必要はないということです。
英語力よりも、「何を提供できるか」の方が、ビジネスにおいてははるかに重要です。
実際、英語力なしで、翻訳ツールなどを使って、海外に向けてビジネスをする方も沢山います。
英語が話せないことが足枷となって、なかなか一歩踏み出せないことはかなりの機会損失です。
逆に今までヨーロッパやアメリカ人で、日本語はほぼ話せないけど翻訳機などを上手く活用し
日本で成功している経営者にも何人もあってきました。
しかも殆どの日本人は英語力のベースはあるので、意外とトライしてみるとなんとかなったりするものです。発音や文法は置いておき、必要に駆られれば意外と話せる人は多いのではないでしょうか?
2026年現在、言語の壁はAIで大幅に下がっている

しかも生成AIの進化により、英語でのコミュニケーションコストは劇的に下がっています。
メールのドラフト、契約書の確認、提案資料の英訳、これらはClaude・ChatGPT・Gensparkあたりの生成AIを使えば、数分で完成します。以前は翻訳会社に依頼していた作業が、自社でこなせるようになりました。
ただし、契約書や最終的なアウトプットは人に任せる方が良いです。
何かミスやトラブルになっても、AIは責任を取ってくれないので。
大切なのは「伝えようとする姿勢」

僕自身、海外クライアントと仕事をする中で感じるのは、英語の流暢さよりも
「相手に伝えようとする意思」の方が信頼につながるということです。
例え英語力が低くても、しっかり面と向かって相手の目を見ながら、
誠実に話す姿は言語を超えて伝わります。
言語力より、次の文化的なハードルを克服することの方が何十倍も大切です。
海外ビジネスで最初にぶつかる壁2:文化・習慣の壁

言語の壁よりも、実はこちらの方が圧倒的に深刻です。言語の壁は目に見えますが、文化の壁は気づかないまま関係が壊れることがあるからです。
コミュニケーションスタイルの根本的な違い

日本のビジネスシーンでは、相手が話している間に頷いたり、相槌を打ったりすることが礼儀とされています。また、自分の意見を強く主張するよりも、場の空気を読みながら調和を重んじる文化があります。(いわゆる本音と建前と言われるものですね)
ところが、ヨーロッパやアメリカでは、この振る舞いが逆効果になります。
相槌を打たずに聞いているのが「真剣に聞いている」サインである文化では、頷き続けると「話を聞いていない」と思われてしまいます。
また、自分の意見を言わないことが「考えを持っていない」と判断されるケースもあります。
これは私たちが実際にヨーロッパのビジネスパートナーと接する中で体感してきたことで、先日参加したフランス商工会議所(CCI)のイベントでも、フランス人ビジネスパーソンから同様の指摘がありハッとしました。
「曖昧な返答」が不信感を生む
もうひとつ、西洋の企業が日本人ビジネスオーナーに対して感じる不信感として多いのが、
「結論を言わない」という点です。
日本では「検討します」「社内で稟議を通します」という返答は、断りの婉曲表現として有名ですよね。
しかし相手がヨーロッパやアメリカの企業であれば、これはポジティブな返答として受け取られることがほとんどです。
結果として、数週間後に「やっぱり難しくなりました」という連絡が来ると、相手は「なぜもっと早く言わなかったのか」「最初からそのつもりだったのか」という不信感を抱きます。
断る場合は、その場ではっきりと伝える。これが海外ビジネスにおける基本的なマナーです。日本の「空気を読む文化」は、海外では通用しないと理解しておく必要があります。
翻訳と「ローカライゼーション」は別物

翻訳したらOKって思っていませんか?
実は、日本語のWebサイトや資料を英語に翻訳しただけでは、海外の顧客に刺さらないことがほとんどなんです。皆さんも海外のサイトなどを日本語に翻訳してみたけど、どうも上手く理解できないし刺さらないなと思った経験があるかと思います。
言葉をそのまま置き換えるのが「翻訳」で、その国の文化・価値観・購買行動に合わせてメッセージごと作り直すのが「ローカライゼーション」と言われるものです。
海外(特に英語圏や西洋圏)に向けて何かを販売・PRする際には、このローカライゼーションがマストであることを絶対に覚えておいてください。
私たちがインバウンド向けツアーのSNS運用を支援した際も、日本語コンテンツをそのまま英訳するのではなく、英語圏のユーザーが「見たい」と感じる視点でゼロから設計し直しました。その結果、6ヶ月でオーガニックフォロワー5万人超・最大400万再生を達成しています。
詳しくは「海外マーケティングで失敗しないための完全ガイド」もご覧ください。
海外ビジネスで最初にぶつかる壁3:信頼・実績の壁

海外では「実績ゼロ」からどうスタートするのか?
言語と文化の壁を超えたとしても、もう一つの壁が待っています。
「海外での実績がない」という壁です。
日本国内でどれだけ優れた実績があっても、海外のクライアントにはあまり伝わりません。
(ToyotaやNintendoと言った大手であれば話は別ですが)
海外での実績がゼロであれば、相手にとっては「よくわからない怪しい会社」です。
ですので信頼を得るために、ゼロからスタートする必要があります。
最初の一件を取る3つの方法
①スモールスタートで実績を作る
最初から大きな契約を狙うのではなく、小さなプロジェクトや案件からのスタートをおすすめします。費用を抑えたトライアル案件を提案したり、まずは一部の業務だけ任せてもらったりすることで、相手との信頼を積み上げていきます。
②SNSなどの発信で「個人として信用を勝ち取る」
海外クライアントがあなたを選ぶためには、まずあなたが誰で、どんなことをしている人なのかを知ってもらう必要があります。英語でのSNS発信(特に英語圏では、LinkedInがオススメ)、英語WebサイトやSEOライティングなど、「オンライン上で知ってもらう状態」を作ることが、入口になります。
③コミュニティやイベントを活用する
私たちが参加しているCCI(フランス商工会議所)のようなビジネスコミュニティは、海外クライアントとの接点を作る場としてとても有効です。その他にも様々なコミュニティやイベントに積極的に参加してみることが大切です。
一朝一夕では上手くいかない
ここまでの3つを紹介してきましたが、海外向けビジネスをする上で絶対に欠かせないことは継続力です。特に0から実績やネットワーキングを作っていくことになるので、かなりの時間がかかります。
それ相応の時間や金銭的な投資が必要となる場合が殆どです。ただ最初の軌道がうまく進めば、かなりのリターンを得られます。事実アメリカやEUの市場は日本の何十倍もあります。
おわりに
言語・文化・実績。この3つの壁は確かに存在します。
ただ、日本の企業が海外へ進出するにはこれらを乗り越える必要があります。
私たちが海外クライアントとビジネスを続けてきた中で実感しているのは、「完璧な準備が整ってから始める」よりも、「小さく始めて、実際の経験の中で学ぶ」方がはるかに早く壁を越えられるということです。
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